18Sep

ネイルサロンの顧客カルテと同意書(施術前のご確認事項)のひな形(テンプレート)を、PDFとExcelで無料で配っています。登録はいらず、店名を入れても項目を消しても構いません。これまでカルテを取っていなかったなら、「カルテに何を書けばいいのか分からない」に、ひな形の中身と、書き終えたカルテの使い方で答えます。
この記事で扱う範囲は、3枚の中身、厚生労働省の指針が求めていること、顧客カルテに書く項目、同意書に書く8つ、紙とデジタルの使い分け、そして同意書のひな形と顧客カルテを0円で使えるネイルサロンガイドの紹介です。会計ソフトの選び方と、法律の解釈は扱いません。
無料テンプレート:顧客カルテ・施術記録・施術前のご確認事項の3枚

ファイルは印刷用と編集用の2つで、中身は同じです。印刷してそのまま使うならPDF(A4・3ページ)、文面を直してから使うならExcel(3シート)を開いてください。
| 枚 | 誰が・いつ書くか | 何が書いてあるか |
|---|---|---|
| 1枚目 顧客カルテ | お客様が、初回の来店時に | お客様情報6項目/施術前のご確認9項目/ご希望・生活のこと4項目/個人情報の取扱い3行と署名 |
| 2枚目 施術記録 | サロンが、来店のたびに | 「いつも見る注意」の欄と、日付からお会計までの8列の表 |
| 3枚目 施術前のご確認事項(同意書) | お客様が、施術の前に読んで署名 | 要点5行、①これから行う施術から⑧個人情報までの8章、署名 |
お店ごとに決めて埋める空欄([ ])は、3枚目に7か所あります。担当者の経験年数や資格、付け替えの目安の週数、お店の電話番号、お直しの日数とその条件、取り消しの期限と過ぎたときの扱いです。ここだけは埋めてから使ってください。1枚目と2枚目には、お店で決めておく空欄はありません。印刷したその日から使えます。
カルテと同意書が要る理由:国の指針が「問診票」と「書面の承諾」を求めています

厚生労働省が2010年9月15日に出した「ネイルサロンにおける衛生管理に関する指針」は、第7「自主的管理体制」の3・4・5で、次のように書いています(全文はNPO法人日本ネイリスト協会のサイトに掲載されているPDFで読めます)。
3 従業者は施術を行うに当たり、事前に感染症及び皮膚疾患等の治療中か、アレルギー体質か、薬を服用しているか、敏感肌であるか、その他施術を受ける障害のないことを、客に確認すること。なお、確認は、問診票等を用いて確実に行うこと。
4 従業者は、施術後のケアについて十分な説明をすること。
5 従業者は、施術に伴う健康被害発生のリスク等について、施術前に客に十分な説明を行うこと。説明、承諾は書面で行うことが望ましい。
1枚目の「施術前のご確認」が3の問診票、3枚目の④「起こりうること」が5のリスクの説明、⑤「施術後のお願い」が4のケアの説明、署名欄が「書面で行うことが望ましい」とされている承諾で、3枚はこの3項目に合わせてあります。指針は国から各自治体への通達で、この記事で書くのは、国の指針がこの形を求めている、というところまでです。
お店の側から見ると、カルテは残しておくためだけの記録ではなく、あなたが次の予約の案内を書くときの材料です。前回の来店日、使った色番号、そのときに提案した内容の3つを、あなたはそのまま案内に書けます。同意書も、もめないための紙ではなく、④の起こりうることと⑤の施術後のお願いをあなたが説明した記録で、お客様の署名つきで残ります。残す以上、書いてもらった中身の扱いも決めておきます。
個人情報については、政府広報オンラインの「『個人情報保護法』を分かりやすく解説。個人情報の取扱いルールとは?」(2025年6月2日)に、次の記載があります。
個人情報の利用目的は、あらかじめホームページ等により公表するか、本人に知らせなければなりません。
「要配慮個人情報」を取得するときはあらかじめ本人の同意が必要です。
個人データの漏えい等が生じないように、安全に管理するために必要な措置を講じなければなりません。(例)紙で管理している場合:鍵のかかるキャビネットに保管する
同じページが要配慮個人情報の例に挙げる1つが病歴で、1枚目の「皮膚や爪の病気の治療中」はこれにあたり得る項目です。そのため1枚目の末尾に、利用目的・健康に関する項目の使い道・保管の場所の3行を置き、その3行に同意して記入した、という文で署名をいただく形にしてあります。
顧客カルテに書く項目:初回の問診・来店ごとの記録・いつも見る注意

1枚目と2枚目の項目を、なぜ要るかと並べると次の表になります。
| 項目 | 中身 | なぜ要るか |
|---|---|---|
| お客様情報(1枚目) | お名前・生年月日(任意)・電話・メール・ご連絡の方法・お店を知ったきっかけ | 前日の連絡と次回の案内の送り先。「きっかけ」は新規がどこから来たかを数える元 |
| 施術前のご確認 9項目(1枚目) | 手指や爪の湿疹・傷/皮膚や爪の病気の治療中/かぶれた経験/服用中の薬/敏感肌/妊娠中・授乳中/爪が薄い・割れやすい・色が変わっている/以前のネイルでのトラブル/いまのネイル | 指針の第7の3の4項目(治療中・アレルギー体質・薬・敏感肌)と、「その他施術を受ける障害のないこと」をネイル向けに具体にした5つ |
| ご希望・生活のこと 4項目(1枚目) | よく使う色・雰囲気/長さ・形・強度/避けたいこと/手や爪をよく使うこと(仕事・家事・スポーツ・楽器) | 長さ・強度の相談と持ちの説明の元 |
| 施術記録 8列(2枚目) | 日付・メニュー・担当・施術前の爪の状態・使った材料と色番号・施術内容(長さ・形・強度)・次回の提案・お会計 | 前回の色番号と提案を、次回の案内に写せる |
| いつも見る注意(2枚目の上) | アレルギー・苦手なこと・持ち物など | 来店のたびに最初に見る1行 |
「施術前のご確認」で1つでも☑が付いたら、施術に入る前にその項目について聞いてください。「爪の色が緑や白に変わっているところがある」に☑が付いた場合は、その場で病名を決めずに皮膚科の受診をすすめます。カルテには、お客様が話した言葉と、お店がどう案内したかを書きます。
2枚目の8列のうち、次回の案内に写す列は「使った材料・色番号」と「次回の提案」の2つです。2回目以上のお客様が何人いるかを数える方法は、リピート率の記事に書いてあります。
同意書の内容:書く8つと、書かないこと

3枚目の先頭には要点5行があります(かぶれの可能性、お受けできない場合、浮いたときの扱い、異常が出たときの受診、18歳未満の方の保護者の同意)。そのあとが8つの章です。
① これから行う施術 美容の施術で医療行為ではないこと、爪や皮膚の病気を治すものではないことを最初に書きます。
② 担当者と衛生管理について 指針に沿って皮膚に触れる器具はお客様1人ごとに消毒し、施術の前に手指を消毒していることを書きます。担当者の経験年数や資格の空欄はここです。
③ ご確認ください(7項目) 1枚目の問診と重なる項目を、当てはまる方は施術前に申し出てください、という形でもう一度並べます。
④ 起こりうること(5項目) 成分による赤み・かゆみ・かぶれ、オフ後に爪が薄くなったと感じること、浮いた部分の変色、持ちの個人差、希望どおりにできない場合の5つです。
⑤ 施術後のお願い(4項目) 無理にはがさない、付け替えとオフの目安(週数は空欄)、手洗い後の保湿、自宅でオフしない、の4つです。
⑥ もし異常が出たら 痛み・かゆみ・赤み・腫れ・変色が出たときのお願いが3つあります。自己判断でオフせずに皮膚科を受診すること、受診のときにジェルネイルの施術を受けたと伝えること、お店にも連絡すること(電話番号は空欄)です。
⑦ お直し・取り消しについて 施術日から何日以内の浮き・欠けをどう直すか、取り消し・変更は何日前までか、過ぎたらどう扱うかを書く章で、7か所の空欄のうち4か所はこの章にあります。日数と金額の決め方はキャンセル料の記事に書いてあります。
⑧ 個人情報について 記入・入力された内容は施術と施術後の連絡のためにのみ使い、健康に関する項目は施術を安全に行うためだけに使う、の2文です。
この8つに入れていない文が2つあります。「一切の責任を負いません」の類の免責の文と、お客様の症状を決めつける表現です。同意書の役目は指針の3・4・5の説明を残すことなので、免責の文は入れていません。症状は決めつけずに「皮膚科をご受診ください」で止めてあります。針で色素を入れる施術(アートメイク等)にこのひな形は使えないことは、3枚目の末尾に書いてあります。
紙とデジタルの使い分け:いつ書いてもらうか、直したらどうなるか

紙は、初回の来店時に1枚目と3枚目を書いてもらい、施術のあとに2枚目を書き足して、鍵のかかる引き出しやキャビネットに入れます。デジタルは、この記事では、予約のときに画面で要点を読んでチェックを入れてもらう形で説明します。施術記録は施術のあとに管理画面で書きます。違いは、来店してから施術に入るまでに書いてもらう時間が要るかどうかです。
紙は、文面を直したら印刷し直して、次のお客様から新しい版に署名してもらいます。前の版の用紙はそのまま残ります。文面を直した日を控えておけば、署名の日付でどの版に署名したかが分かります。デジタルは、直すと版が上がり、すでにいただいた同意はその時点の本文のまま残ります。
来店後の流れは、紙でもデジタルでも同じ3つです。施術記録を書き、「次回の提案」の欄を1行埋め、口コミのお願いをします。口コミが付いたときの返し方は口コミ返信の記事にまとめてあります。
ネイルサロンガイドでできること(同意書のひな形とカルテは0円)

上で書いたデジタルの形は、ネイルサロンガイドの店舗ページの予約でそのまま使えます。管理画面「同意書」で「ひな形から作る」を押すと、配っているPDFの3枚目と同じ文面の同意書が、あなたの店の1枚としてできます。7か所の空欄を埋めて保存するまでは下書きのままで、お客様には表示されません。ひな形はネイル(ジェル・スカルプチュア・ケア)のほかに、まつ毛エクステ・まつ毛パーマ・眉・キャンセル規定の合わせて5種で、ネイルは2026年9月18日に追加しました。
できた同意書は「メニュー」画面でメニューごとに割り当てます。割り当てたメニューの予約では、お客様が確認画面で要点を読み(全文は開いて読めます)、チェックを入れてから予約になります。キャンセル規定は店全体の全予約に表示され、はじめは読むだけの設定で、チェックを求める設定にも変えられます。
別の顧客管理のアプリを入れなくても、顧客カルテは予約から貯まり、来店回数と前回来店日はあなたが数えなくても予約から出ます。お客様ごとの「いつも見る注意」とメモは、あなたが書く欄です。予約の「このご来店のカルテを書く」から始めると、施術記録は日付・メニュー・担当・金額が埋まった状態で始まり、爪の状態・使った材料や色・施術内容・次回のご提案をあなたが書き足します。
| 紙のひな形(PDF・Excel) | ネイルサロンガイドの店舗ページ | |
|---|---|---|
| 書くタイミング | 来店時に1枚目と3枚目をお客様が、施術後に2枚目をサロンが書く | 同意は予約の確認画面でお客様がチェック。施術記録は予約の「このご来店のカルテを書く」から |
| 保管 | 鍵のかかる引き出し・キャビネット | 管理画面の「同意書」と「顧客カルテ」 |
| 直したとき | 直した版を印刷し直す。前の版の用紙はそのまま残る | 版が上がる。前の版でいただいた同意はその本文のまま残る |
| 次回の案内 | 2枚目の「次回の提案」と1枚目の「ご連絡の方法」を見て送る | 前回来店日と来店回数は予約から自動。「次回のご提案」はカルテに残る |
掲載は0円で、予約が入っても手数料は0円です。2026年9月18日時点で店舗ページを公開している店は1,948店です。申し込みは、サロン名・メールアドレス・アカウント名・パスワードの4項目で、キャッチコピー・紹介文・写真1枚を入れて保存すると、その場であなたの店舗ページが公開されます。
未掲載なら無料登録から
今日は、上のPDFを印刷して、3枚目の空欄7か所に、あなたの店の数字と文言を入れてください。埋めれば、その用紙は次のお客様から使えます。登録は、空欄が埋まるのを待たなくて構いません。ネイルサロンガイドに無料で登録し、管理画面の「同意書」で「ひな形から作る」を押すところまで進めてください。紙に入れた数字と文言を画面の空欄に写して保存し、メニューに割り当てれば、そのメニューの予約が入るたびに、お客様がチェックした同意があなたの管理画面に残ります。施術のあとに同じ予約から「このご来店のカルテを書く」を開いて保存しておけば、次にその方へ案内を送るとき、使った色番号と提案した内容があなたの手元にあります。







